太陽の月
- Tami Tomioka
- 3月7日
- 読了時間: 3分
9番目
太陽(ジャガー)の月
寒暖差が激しく、北陸地方は大雪、関東は乾燥が続いています。
季節の変わり目とはいえ、本当に自然の力を感じる毎日です。
皆さんはおかわりないでしょうか?
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太陽の月
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キーワード:意志・脈動させる・実感する
月感詞:「源」(ゲン、ミナモト)
熟語:源流・起源・資源・泉源・源泉
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暦も半分を超えるとあっという間に感じます。
日々の生活もそう感じることがありますよね。
源は原が元の字で、崖の間から水が流れ落ちる形です。
水以外のすべての物事の「はじめ、もと」の意味にも使います。
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熟語を見てもいろいろなもののもととなる意味に使われていますね。
8番目銀河の月は「同」でした。
いま世界各地で起こっている争いももとを辿れば、資源や土地の
奪い合いであるように思います。
いまあるものが壊され混ざり、再構築されていく。それが良いことか
悪いことが私にはわかりませんが、そのミナモトにあるものが欲では
つらいなあと思います。
世界で起こっていることも、日本の問題も、少しもとを辿り
初めの気持ちや意志を思い出すことが、今大切なのだと思います。
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青いリズムの嵐の年がベースにあるのですから、常に自分から
発せられるエネルギーをバランス良く感じ変容していくことが必要なのでは
ないでしょうか?
★『海辺のカフカ』 村上春樹 (新潮文庫)
今更な感じなのですが、私事で読書をする時間が短くなり、今回は
先日あった読書会の為に読んだ本です。
この『海辺のカフカ』を通読したのは3度目。読書会等で切り取り
読んだのは多分数え切れない。
上下巻あり、長編なのでちょっと読むのは大変かもしれません。
読む度に印象が違います。毎回、こんな本だったかしらと思いながら
読んで、最後はやっぱり好きだなと思います。
村上春樹作品でなにが一番好きと聞かれると必ず『海辺のカフカ』と
こたえていましたが、やはりまだ私の一番です。
ざっくりと言うと、田村カフカ少年が旅にでて成長して戻ってくるという
話なのですが、その間に父親殺し、母と姉と交わるという父からの
呪いの言葉に翻弄されます。父親を直接自分が殺したわけではないの
ですが、父親は殺され(というか自分が死にたい為に人を巻き込んだ?)
事態は大きく動きます。
もう一方、ナカタさんと星野青年という2人組が登場してきて交互に
物語は進み、徐々に重なっていきます。
ギリシャ神話、雨月物語が下敷きにあるという(錯覚に用いている)こと
を意識させる作品です。
村上春樹の小説には、いつでも効率化や戦争(戦争忌避)、に対する
強い意志が見られます。
それに異界。
影(「街とその不確かな壁」「世界の終わりとハードボイルドワンダー
ランド」の主題でもあります)の存在とその大きさ。
カフカ少年の影である(と思う)カラス(ドイツ語でカラスのことを
カフカという)との対話。
村上春樹の小説は読みやすいが為にサクッと読んでしまい、奥深くまで
考えることは容易ではありません。ですが、何冊か読んでみると同じ
テーマや表現が出てきます。
時間があり、じっくり何か読んでみようと思った時にお勧めの
一冊です。

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