室町時代、社会が荒廃していくときに
礼道として「婚礼の儀」を定めたと当時の書物に記されている。
平安時代、貴族階級の妻宅への通い婚のように
本人同士の自由な結びつきの結婚から、
鎌倉時代の家同士の結び としての結婚。
室町時代に社会が混沌としていく中で「婚礼の儀」を定めた ことに
深い意味を感じる。
自然神を敬ってきた日本は、自然の「素」のままを大事にしてきた。
「素」生地のまま。手を加えていない本質。
繭から取り出したばかりの生糸、転じて、かざりけがない、
「しろい」意を表す。
合わせて、白色の持つ清潔感や、混じりけのないさまから
婚礼の儀の衣装としたのだろうと思われる。
「 白無垢」も「産着」の白も、
自然神のご加護をたまわり、 幸せを祈るという「しるし」である。
その願いは今もこれからも全く変わることがないでしょう。
社会が混沌とすると、秩序が必要になるんですね。
秩序は人を縛るモノだけど、その不自由が自由を大きくさせる。
記事をみて、自分は白に何を託すのだろうと思いました。
始まりだけど終わりの色。
何もないけど全部ある。
それだからこそ「しるし」なんですかねぇ。 ないものの中にあるものを感じ、あるものの中にないものを思う。 禅問答のようですが、なんとなく感じる気持ちになれました。
今年は「白」の年。銀河の季節みたいなものでしょうか。 『ハレ暦2024』8ページ「白無垢」とかさねて、白っぽい時間を意識したいですね。